身体拘束は本当に虐待になるのか?人手不足に悩む現場の葛藤

身体拘束は本当に虐待になるのか?人手不足に悩む現場の葛藤

2005(平成17)年に「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」制定され、更に同年「高齢者虐待防止法」が制定されています。身体拘束は利用者に危険が伴う場合のみおこなうとされており、介護士不足は理由になりません。どのようなことが身体拘束となるのか?介護士不足と現場との関連性に着目して、ご説明していきます。

身体拘束の必要性

本来の身体拘束が必要な状況としては、「自ら点滴を引き抜いてしまう恐れがある」「ベッドから転落する危険性がある」「車椅子から立ち上がり転倒する可能性があり、常に様子見が必要」などがありますが、これらはすべて家族の許可が必要となります。職員の勝手な判断で行ってはいけません。家族の確認が取れて初めて身体拘束ができます。しかし、余程の危険を伴うことがない限り、身体拘束は虐待と見なされます。

介護現場における実態

ベットの4点柵(通常は2点柵)、車椅子でのテーブルによる固定、感染症がないのに外部との隔離、食べ物を無理やり口に入れる、などの身体的に拘束する行為は虐待に当たります。しかし、介護士の不足している現場では、目が行き届かないために、「転倒の防止」、「時間に追われて食事を無理やり食べさせる」などの行為を行っている実態もあることでしょう。

また、過密な業務による職員のストレスの発散の対象として、言葉を発することができない方や一人では動けない方を故意につねる、車椅子から落とす、必要以上の拘束、言葉の暴力などで、傷つけている場合もあります。

高齢者からのサイン

身体に痣などがある、見えにくい場所に傷がある、一人では動けないのに車椅子、もしくはベッドからの転倒、虐待を受けている職員がユニットの担当になると、ユニット内の空気が張り詰めている、誰も言葉を発しない、怯えている、などの異常な状態が継続します。

施設側の都合

施設内、ユニット内には監視カメラが設置されていますが、全室個室ということもあり、居室の中までは見ることは不可能です。万が一、虐待を発見するのは看護師の場合が多いのですが、その他ユニット内でカメラが虐待を抑えていても、介護士不足で解雇せずに厳重注意などで終わるケースがあります。

まとめ

決してあってはいけないことなのですが、テレビなどで高齢者施設での虐待報道が希にありますが、それは氷山の一角に過ぎず、たまたま内部告発で事件になったのだと思われます。このようなことが起こならないように、余裕を持って仕事ができることを祈るばかりです。

関連リンク:4点柵は本当に身体拘束になるのか?

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